未来を花束にして(原題: Suffragette)をみて

1910年代のイギリスで女性参政権を求めて闘った女たちを描いた歴史映画をみた。何に驚いたかって、選挙権、あるいは親権を得るために、女たちが、文字通り"闘った"こと。放火、爆破、ハンガーストライキもうテロリストかよって感じ。

「言葉よりも行動を」と呼びかけ、活動を主導した女性、エメリン・パンクハーストのことも初めて知った。自ら何度も捕まり、ハンガーストライキもやった実在したひとで、映画では、メリル・ストリープが演じている。短い出演時間ながらも、すごく存在感を放っていたのはさすがだなと思った。自ら活動している人というより、ちょっと政治家みたいだったけれど。

この映画のよいところは、実際に闘う姿は、キャリーマリガン扮するモード・ワッツという架空の女性が、見せてくれるところだと思う。活動を始める前の彼女には、今の自分と共通する部分が多少はあるような気がした。確固とした政治的理念を持っている訳ではない。労働環境に不満はあるが、日々の暮らしは悪くない。でも、変わることができるのかもしれない、別の人生があるのかも知れない、そう思うことはある。もちろん、誰かを殴ったりするのはNGだけど、殴りたいくらいの怒りや不満があるなら、発言するべきなのだろう。彼女からは、少し勇気をもらった。