スタイルを真似る

英語で文章を書く時、自分の中に定着した語彙を中心として、そこに見たことがあるだけの馴染みのない表現も取り込んでいく。映画をベースとしたエッセイを書いているので、情報源としては、

映画自体の台詞

Rotten tomatoesやIMDbの他人の文章

Bizmates Discovery

が中心となる。スマホの利用時間を減らしたいはずが、こういった情報源を通勤中に読み漁ってしまう悪循環に陥っているのが最近の悩み。。。

最近、Joan Didionというアメリカの女性作家が気になっている。映画「レディーバード」の冒頭で、ブラックスクリーンに白字で彼女の言葉が映し出される。

 

"Anybody who talks about California hedonism has never spent a Christmas in Sacramento."

"カリフォルニア州の快楽主義を語る人はサクラメントのクリスマスを知らない。"

 

不思議と、言葉自体に吸い寄せられるような感覚があった。こんな風に英語を使ったことがない、という素朴な感動というのか。そして今、94分の映画を凝縮しているかのようなこの一文を、自分なりに使い倒したいと思っている。つまり、文体だけを真似て、中身は自分の考えに入れ替える、という「スタイルを真似る」という試みである。

真似るのは全然悪いことではなくて、むしろ自分の文章を洗練させていく上では大事な活動だと思っている。